2007.6.21 他人事ではない 【ITエンジニアの「心の病」】
評価:3
■ヒトコト感想
ITエンジニアに関わらず「心の病」にかかる人は増えていると言われる昨今。昔から存在したが認知されてきたというのもあるのだが、まだすんなりと現実を受け入れられない人もいるのだろう。本作は特にITエンジニアがかかりやすい疾患をあげている。実際に現役のITエンジニアである自分からすると、確かに周りに病んでいる人はいる。現実に休職した人もいる。それらの人たちが、もし病む前に本作を読んでいたらどうなっていたのだろうか。もしかしたら自覚することで、よい方向に向かっていったのではないだろうかと思ってしまう。現実的にITエンジニアである自分にとっても他人事ではないので興味深く読むことができた。
■ストーリー
うつ病だけじゃない、頭痛、肩こり、腰痛、睡眠障害、胃もたれ、心筋梗塞、脳梗塞、生理不順も心の病。主要な30疾患の症状、症例、治療法をわかりやすく解説。こんな兆候には要注意!!デフコン1~4まで、警戒度別シグナルも紹介。効果的なストレス解消法・食材はこれだ。
■感想
ITエンジニアの宿命ともいえる頭痛や肩こり、そして腰痛。それらが実はうつ病のシグナルかもしれないと言われて衝撃を受けた。何気なく、仕事中に肩がこったり頭痛がするという人は沢山いる。それらが全てうつの前兆とは思わないが、必ずしも無関係ではない可能性があるということが恐ろしい。確かに仕事的には不規則だったり目や腰に負担のかかる仕事かもしれない。特別ITエンジニアにうつが多いとは思わないが、こうやって本がでるということは、ある意味それが正しいという証拠なのだろうか。
よくうつになりやすいアンケートなどがあり、それをやってみるとかなり自分に当てはまっている。実際に仕事がちょっと忙しくなると、もしかしたら自分がうつになるのかもしれないという恐怖は少しある。しかし、本作を読んだり、うつの情報を仕入れていると、どこか自分は大丈夫だと根拠のない自信のようなものがわいてくる。うつになるかもしれないと心配するような人は、もしかしたらならないのだろうか。そんな単純ではないと思うが、病気を自覚することで未然に防げるというのはあるのだろう。
実際にうつになったことがないのでわからないが、うつになった人は自覚があるのだろうか。もし、自分がそうなったら。思い込みが激しい性格だというのもあるが、本作にのっているさまざまな対処法やストレス解消方など、実は結構自分がやっていることがストレス解消になっていると気づいた。警戒シグナルも当てはまらないので、大丈夫だろうとこの部分に限り楽観的になっている。
恐らく本作を読むのと読まないでは、実際にうつになりかけたときの心構えとして大きな違いがあるような気がする。
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