Gガール 破壊的な彼女


2007.5.22 現代版うる星やつらだ 【Gガール 破壊的な彼女】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
スーパーマンの女版だろうか。一時的な気の迷いから手を出した女が実はGガールで、さらにめちゃくちゃ嫉妬深い。これは最悪だ。一見マットが悪いようにも思えるが、Gガールであるジェニーの異常さは昨今のストーカー犯罪を思い起こさせる。たちの悪いことに強力な力を持っているので、相手に与える災難もけた外れだ。正直、この作品がシリアス調じゃなくて良かった。要所要所に笑える趣向が凝らされており、子供を寄せ付けない大人のギャグというのもちりばめられている。

■ストーリー

メガネにブラウンヘアの女性ジェニーの正体は、スーパーパワーでニューヨークの平和を守るスーパー・ヒロイン"Gガール"だった。そうとは知らず、設計会社に勤める冴えない男マットはジェニーと恋仲に。やがてジェニーから正体を打ち明けられたマットは、驚きつつも大喜び。順調に見えた2人の交際だったが、ジェニーの激しすぎる性欲と人並みはずれた嫉妬深さに恐れをなしたマットは次第に彼女から離れていく。そして、心優しい同僚のハンナに気持ちが傾いていった。しかしそんなマットの心変わりを嫉妬深いジェニーが受け入れるはずもなく、彼女はGガールに変身すると、マットとハンナの仲を引き裂こうと、破壊的な妨害工作を開始するのだった。

■感想
程度は違えど、同じような女性はいるだろう。ただ相手がGガールということが不運だっただけで、これはマットに同情するほかない。最初は些細な嫉妬が原因で、それをきっかけとして二人の関係は崩れていく。ジェニーがGガールであろうがなかろうが、これほど情緒不安定な彼女は誰だって遠慮したくなるだろう。

マットがプレイボーイでないのもポイントかもしれない。どこにそれほどの魅力があるのか、モテモテのマット。嫉妬深い彼女に追い掛け回され、逃げ回るのはどこかで見たような…。そうだ日本に昔からあるアニメの定番。うる星やつらだ。これぞまさしく
現代版のうる星やつらだと言っても過言ではないだろう。

Gガールというスーパーマンの女版ともいえる正義の味方。正義の味方だからといって性格が良いわけではない。正義のヒーローが聖人君主でないことはアメリカのヒロイズムからすると稀なことなのだろう。ヒーローは全てにおいて万能でなければならない。そして悪はとことん悪でなければならない。そんな分かりやすい概念を逆手にとった嫉妬深い女のヒーローは本当に稀なのだろう。

ユマ・サーマンもずいぶん幅広い役をやるようになったなぁ。



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