2005.6.25 マトリックス以上にしっかりした仮想現実 【13F】
評価:3
■ヒトコト感想
仮想現実といえばマトリックスを思い出せすかもしれないが、
本作は決してマトリックスの後追いではない。
現に作品としてはマトリックスよりも先に作られており、
中身もより深く仮想現実を取り扱っている。
二重のミステリーだが仮想現実を扱うことによってよりミステリアスになっている。
未来的だからとCGを使いまくるというのが無いのも好感が持てる。
■ストーリー
ソフトウェア開発に携わる男は仮想現実世界の研究者だった。
しかし彼の上司が変死し、上司殺しの容疑をかけられてしまう。
身の潔白を証明するため仮想現実と現実を行き来しながら、
上司が残したであろう手紙を探すうちにあることに気がついてしまう。
今自分がいる現実は本当に存在するのか?仮想現実の中の住人がそれに気づき始めた・・・
■感想
仮想現実のルールがしっかりしている。個体としてそれぞれ独自の意識を持つというのも
新しいかもしれない。普通仮想現実と考えると、仮想現実の中にも自分がいるものだと思うのだが
本作では、いるのはいるが全く別人として生活している。
ある日自分が仮想現実の中に入ると、今までとは全く違う別人を経験することができる。
それはとても魅力的なことで研究者が仮想現実に没頭するのも分かる気がする。
ミステリーとしては弱いような気もするが、仮想現実を絡めることで複雑怪奇で
何かおかしいという印象を受ける。これを面白いと感じるか、よくわからないと
感じるかは人それぞれだがストーリーはしっかりしているので僕としては
とても楽しめた。
仮想現実をいきなり持ち出されて、普通に生活しているこの現実がそうだと思うことはできない。
たとえ実物を見せられても、それをすんなりと信じることができるのか??
仮想現実の中の住人がそれをそのままあっさりと信じる下りは少し意外というか、
納得できない部分もあった。
マトリックスと比較されがちだが、ベクトルとしてはまったく別ものだと思う。
メインが仮想現実のテクニカルな部分ではないので、CGをバリバリ使っていないのも
僕としては好感がもてた。
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